企画展情報

◎ひとの姿-ひとの貌 伊勢物語図屏風から椿山自画像まで

写山楼展

 「一体、美術、殊に絵画の極は何と云つても人物画につきると云つても過言ではない程、美術にとつて、人物を描くといふ事は面白い又むつかしい事なのである。」 ―代表作「麗子像」でよく知られる洋画家、岸田劉生はこのように人物画について書き記しています。
 劉生の言葉に見られるとおり、人のかたちへの表現欲求は、洋の東西を問わず、画人たちを刺激し、結果的に、人物画は昔から絵画の中心となってきました。狭義には特定の個人を描く肖像画をさすものですが、史実やそれに基づく想像から生み出された歴史画、あるいは風俗画なども広くは人物画といえるでしょう。その表現方法はさまざまで、対象も多岐に及んでいます。人間を描くということは、最も普遍的な芸術活動のうちのひとつなのかもしれません。
 本展では、当館所蔵品のなかから、日本近世以降を中心に、広く人物を主題とする作品を展示いたします。小堀鞆音、小杉放菴、荒井寛方ら栃木出身作家のほか、新収蔵である、土佐派「伊勢物語図屏風」など、物語や歴史、時代風俗のなかに登場する人物を描いた画にスポットを当てます。また今回、当館所蔵のなかでも珠玉の名品、椿椿山「自画像」も特別展示いたします。そのほか、谷文晁、高久隆古、小泉斐など多彩な描き手を取り上げております。
 絵師である人間が、対象となる人間を描くとき、どのように表現してきたのでしょうか。あるいは人間である私たちが、描かれた人間を目にするとき、いったいどんな思いが想起されるでしょうか。絵画の中で多様に描かれてきた人びとの姿―人物画の世界―をお楽しみください。

開催年月日:平成18年10月7日(土)〜12月9日(土)

文星芸術大学系列博物館相当館 上野記念館
〒320-0032 栃木県宇都宮市昭和2-5-8
TEL.028-625-5905 FAX.028-621-2929

▲トップに戻る